世界同時 気候ストライキ:メルボルン編

NAKANOYA
6 min readSep 24, 2019

9月20日金曜日は、世界各国で私たちが直面している気候変動にたいして効果的な対策をとらない各国政府及び事業に対しての学生を中心としたストライキが行われました。(https://ja.globalclimatestrike.net/

このストライキは23日月曜からひらかれる国連の気候変動対策サミットに先駆けて呼びかけられ、学生達は学校を休み、社会人も仕事を切り上げて参加しました。

私の働いている会社は、役員が率先して有志を集めてプラカードをつくり、午後2時からストライキに参加してパーラメント及びトレジャー公園のまわりを3時間以上行進しました。

オーストラリアでの企業への呼びかけは、Not Business As Usual alliance という気候変動に向けて対策を講じている企業の集まりで、現時点で2,845の会社が参加しています。

グレタさん

私がこの活動を始めたグレタさん(16歳のスウェーデンの女の子)のスピーチを聞いたのは今年の初めでした。

彼女は言います。私が60歳のおばあちゃんになって自分の孫に語りかけるときに、いかに現在の状況を説明するのか。私達が何もしなかったことによってあなたの生きる場所が失われたと説明するのか。それとも私達は立ち上がり未来の子供たちのために対策を講じるのか。

彼女の単刀直入な問題定義(気候変動)及び原因(人類による2酸化炭素排出)そして現在に至までに、目を閉じて生きてきた大人たちへの確固たる抗議を聞いた時に、自分自身が子供の頃から薄々と感じてながらも、それに対していかに何もせずに社会の流れに沿って生きてきたかを痛感しました。

そして私達の現代生活の基礎になっている科学の予測によると、このままでいけば10年以内に大量絶滅により私達の見慣れた風景は失われることになります。

みつばちと地球とわたし

みつばちと地球とわたしは、船橋 康貴さんという愛知在住の養蜂家の物語です。気候変動により自然界がいかに深刻な状況に陥り、それによりみつばちの生態がいかに脅かされているかを説いています。

みつばちは私達の食べる野菜・果物の70%以上の受粉をしているそうです。みつばちがいなくなることによって私達のたべるものは育たなくなります。

そしてこの映画でも現在の状況が続けばみつばちも10年後には絶滅するだろうといわれています。

五千人のみの参加者

メルボルンではこのストライキに大人・子供を含めて、15万人が参加しました。日本では全国延べ五千人だそうです。このストライキの話自体、主要なメディアでは取り上げられていないようです。

グレタさんのスピーチ及び気候変動ストライキの活動はおもに英語で拡散しています。日本の子供たちや社会に伝える為には、海外在住の私達が日本語で届けるのがなまの情報を伝えられると思い書いています。

オーストラリア政府の対応

オーストラリアでは先日連邦政府の選挙があり、残念ながら経済成長優先の自由党が勝ちました。そして豪政府はこうした状況のなかで新たな石炭採掘権をインドのアダミという会社に認可しました。

住民の反対運動が全国規模で高まる中、政治家は相変わらず自分の政党に献金する企業の金銭的利益を優先しています。

今日から始めて毎日続ける

このような状況のなか私達ができることは毎日の生活習慣を変えて、この切羽つまった状況を知らない人に伝えることです。2酸化炭素の排出を現状の半分以下にするためには、まずは生活のなかで使うものがどれくらいのエネルギーを消費しているかを把握していかにそれを削減するかです。

現在日本人は地球が許容できる1.5~2倍の2酸化炭素を排出しています。(http://wwf.panda.org/?196151/japan-ecological-footprint)もし全世界の人が日本人のように生活すると、2.5個の地球が要ります。(アメリカ並の生活を享受する場合は地球4個分です!)

こうやって計算してみると個人で半分以下にするのはそんなに難しいことではないでしょう?以下に手っ取り早い生活習慣をあげます。

*電気及び電気器機をなるべく使わないようにして、使わないときには電源をきる。ー余計なエネルギーを消費しない

*買い物をするときに、自分の住んでいる場所から距離的に一番近いものを選ぶー物流のエネルギーを最小限に抑える

*電車・徒歩・自転車で移動するー1人では車に乗らないでシェアする電車・バスをりようする

* 飛行機にはなるべく乗らない ー 飛行機は、電車の約4倍エネルギーを消費します。

* 豪華客船には乗らない ー豪華客船は停泊しているだけで、車500台分に相当するエネルギーを消費します。

国連でのスピーチ

昨日、グレタさんは国連のサミットでスピーチをしました。彼女の言葉はより激しく、緊迫していました。今年の最初には10年以内という期間がいまは8年半に短縮されてました。

この問題の一番大事なことは、数字で理解できることで、その数字が現在まだ達成可能である事実です。そして残された時間は一刻一刻減っています。今日から始められることを始めましょう。

追記:グレタヘルプオンライン

グレタさんの国連でのスピーチについては、たくさんのメディアがとりあげていましたが、彼女の訴えている本質をみるよりも、怒った顔や表現を強調して問題を回避するか第三者の問題にした(海外で起きている)記事が多いようです。そんなか、ABCが皮肉たっぷりのビデオを作成しました。

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NAKANOYA

Dad for 2 girls, software architect and a director of Nakanoya in Melbourne Australia.